耳が聞こえにくい高齢者などに役立ててもらおうと、警視庁大崎警察署が全国で初めて「軟骨伝導イヤホン」を導入しました。

警視庁大崎署は、きょう夜から耳の軟骨を振動させることで音を伝える仕組みの「軟骨伝導イヤホン」を2つの窓口に導入しました。

警察官と窓口で会話する際、耳の聞こえにくい高齢者がこのイヤホンを付けることで、大きな声で話す必要がなくなるため、個人情報などを周囲に聞かれにくくする効果が期待できます。

きょう、警視庁大崎署では生活安全の窓口での利用を想定したシミュレーションが行われました。

軟骨伝導イヤホンを利用した70代女性
「ずしっと体に(声が)伝わる。自分の相談したいことが周りに聞かれないので良い」

警視庁大崎署では、▼特殊詐欺などの生活相談に応じる窓口と、▼免許返納などの交通に関する手続きが行われる窓口、2つの窓口を中心に「軟骨伝導イヤホン」を利用する予定だということです。

警視庁大崎署の高津智彦署長は「耳が聞こえにくいとコミュニケーションが難しく、警察署に相談に来るのが億劫になってしまう。今回の導入により、少しでも警察署に相談などに行くハードルが下がれば」と話しました。