アメリカで開催されているバレーボール・ネーションズリーグ、予選ラウンド。女子日本代表は日本時間5日、ドミニカ共和国戦に臨み、今大会初めてスタメン起用された井上愛里沙(27)が両チーム最多の26得点の活躍で3連勝とした。


眞鍋政義監督(58)は開幕から3戦目となるドミニカ共和国戦で初めてスタメンに井上を起用した。第1セット、両チーム最初の得点を相手コートにライトから力強く叩き込むと、このセットだけで9得点を奪った。井上は持ち味の多彩なスパイクで今季Vリーグ、日本人歴代最多となる584得点をマークし、日本のエースだった木村沙織の566得点を越え、MVPに選出された。

日本の得点源へと成長した井上は、その後も平均身長が188.1センチのミニカ共和国にブロックで応戦するなどフル回転。両チーム最多の26得点をマークし、新生・眞鍋ジャパンの3連勝に貢献した。


井上は2日前のドイツ戦でセットカウント0-2と追い込まれた場面で投入されると、得点女王の実力を発揮。眞鍋監督の期待に応えチーム2位タイとなる13得点で日本を逆転勝利へと導いた。

今季、前半は不調が続き悩んだ時期もあった。出身の筑波大学の中西康己監督から「自信をもってやっていけ」と言われ、ずっと見守ってきた恩師からの一言に吹っ切ることができ、自信を取り戻した。


試合後、井上は「どんどんチームの状態も良くなってきていると思うので全員で力を出し切って、しっかり明日アメリカに向かって、(第2週の)フィリピンを迎えていきたい」と話した。

次戦6日は、第1週最後の1戦を東京五輪金メダルのアメリカと戦う。

■井上愛里沙(いのうえ・ありさ)アウトサイドヒッター
1995年5月8日生まれ、27歳。身長178cm/最高到達点303cm。京都府出身、西舞鶴高/筑波大卒。久光スプリングス所属。コートネームの「ショウマ(憧磨)」はみんなに憧れられるように自分を磨いてほしいという意味で先輩から名付けられた。