インディ・ジョーンズ気分が味わえる世界遺産

ハリソン・フォード主演の映画・インディ・ジョーンズのシリーズ最新作が公開中なので、今回は「インディ・ジョーンズ気分が味わえる世界遺産」を紹介したいと思います。(※本記事後半に、最新作の一部内容に言及する箇所があります)

ペトラのある岩山地帯

まずはシリーズ第三作「最後の聖戦」で出てくる、中東ヨルダンの世界遺産「ペトラ」。ここは実際に映画の撮影でも使われた所です。砂漠の中に現れる巨大な岩山、その中の迷路のような岩の裂け目を進むと、突然、巨岩を彫って作った大建築群が現れます。

岩山の中の迷路のような道
岩山の間から見えるエル・カズネ

ペトラは岩山の中に隠されるように築かれた、2000年前の都市の遺跡。「幻の古代都市」とも呼ばれ、まさにインディ・ジョーンズ的世界そのものです。特にエル・カズネという高さ40メートルもある巨大建築は圧巻で、映画でも聖杯(キリストが最後の晩餐で使ったとされる杯で、映画ではこれの争奪戦が繰り広げられます)が隠されていた場所としてクライマックスで登場します。

エル・カズネ

このようにインディ・ジョーンズのロケ地になったことで、ペトラは一躍有名になりました。番組でもペトラを撮影したのですが、この地では珍しいことにゲリラ豪雨のような土砂降りになりました。実は岩山のいろいろなところに細い水路や貯水槽など、雨水を集める仕掛けが残っているのですが、この土砂降りのおかげで実際に水路を雨水が流れ、貯水されていく様子を撮影することが出来ました。砂漠の中に築かれた都市で、古代人は工夫をこらして水を得ていたのです。

ペトラでは珍しい土砂降り
水路を流れる雨水

船で行ける地下の川としては世界で一番長いもの

ペトラは文化遺産ですが、自然遺産でインディ・ジョーンズのようなアドベンチャー気分を味わえるのが、フィリピンの「プエルトプリンセサ地下河川国立公園」。首都マニラから飛行機だと80分くらいで行けるパラワン島にあり、最大の売りは「船で行ける地下の川としては世界で一番長いもの」があることです。

パラワン島