加賀友禅の女性作家が新作を競う競技会が26日金沢市内のホテルを会場に開かれ、個性あふれる完成度の高い作品が出品されました。

京都の着物問屋「京都和装」が開いた加賀友禅の女流作家選抜競技会には12人の作家の17作品が出品されました。

競技会では伝統の加賀友禅の技術や技法に加え女性ならではの感性や視点を大切に着て楽しい着物かどうかが審査されました。

最優秀賞に選ばれたのは戸田雪心さんの「竹に雀」です。

審査委員長の加賀友禅技術保存会 二代由水十久会長「特に竹のそれぞれの多様な葉の表情を楽しくつけているところが評価できる。虫食いの一つの新しい解釈として非常に有効に働いている」

最優秀賞に選ばれた戸田雪心さん「なるべく竹に見えないように雀に見えないように心がけて昔からの良いものを残しつつ新しく柄が書けたらと思いながら制作している」

街着としてカジュアルに着こなすきものをテーマにした特別賞には、松田風華さんの「長閑やか」。ベージュ系の暖色を使った小紋柄風の地の柄に唐草模様や横つなぎの輪を配した組み合わせがおもしろいと評価されました。

主催者は今後も女性作家の新しいアイディアと創造性で着物ファンを増やしたいと話していました。