心の中では動かなきゃ、でもバランスがとれない…

親の負担を少しでも減らそうと子どもをお風呂に入れたりお泊りすることもできます。経営を担っているのは、黒田美幸さん。

HUG保育園代表 黒田美幸さん:「ままならない状況は見ていて、でも子どもはやっぱり育児が必要助けが必要な状況。どうしても託児が必要なんじゃないかって」

精神科の訪問看護師として、20年間、心の病気を抱える患者に寄り添ってきた黒田さん。産後うつなどの精神疾患を患う母親たちの手助けをしたいと2年前にこの保育園を作りました。

HUG保育園代表(訪問看護師)黒田美幸さん:「本当にママが助けてほしい時は、夜に不安が募ってパニックになったり、夜なんです。ママにも24時間体制っていうのは必要でママが調子が悪くなった時に動けるか動けないかっていうとこで」

母親からSOSがあった場合は24時間、いつでもかけつけ、子どもを預かります。黒田さんに賛同する保育士、保健師、助産師たちがサポートに入り、協力して保育園を運営しています。また訪問看護師の黒田さんは精神科医の指示のもと、毎日、スタッフと一緒に患者のもとを訪れます。

HUG保育園代表(訪問看護師)黒田美幸さん:「どうですか?夜は眠れましたか?」
産後うつを患う女性:「寝る前の薬を飲んで寝れているかな」

女性は16歳のときに摂食障害を患い、その2年後にうつ病を発症。30歳を過ぎて出産を経験しましたが、その後、産後うつに。35歳になった現在も入退院を繰り返し、薬の服用を続けています。

産後うつを患う女性:「心の中では動かなきゃっとか、なるがバランスがとれなくて」

夫:「子どもどころか自分の身の周りの面倒も見られていない状態。晩飯とかそういうのも自分でやって」