運送業界の待遇の改善を目指し、長時間の待機を強いるなどしている悪質な事業者を監視する「トラックGメン」がきょう設置され、国土交通省で辞令交付式が行われました。

国交省の職員と各地方の運輸局の職員あわせて162人で結成された「トラックGメン」は、▼適正な運賃の受け取りを妨げる疑いがある荷主などの事業者や、▼ドライバーに長時間の待機を強いる事業者の監視を行います。

きょう国交省で行われた辞令交付式には、20人の「トラックGメン」が参加し、代表者が運送業界の待遇改善に向け決意を語りました。

トラックGメン代表者
「トラック運送業をより働きやすく、働きがいのある環境とすべく、全力で取り組んでまいります」

運送業界を巡っては、労働時間が長いうえに、低賃金であることなどからドライバー不足が問題となっています。

さらに来年には時間外の労働時間に上限が設定され、輸送能力が低下するといわれる、いわゆる「2024年問題」などの課題を抱えています。

こうした状況を改善するために、トラックGメンは、運送業者の適正な取引などを妨げる疑いがある事業者には直接「働きかけ」や「要請」を行い、それでも改善が見られない場合は「勧告」を行い、事業者の名前を公表するということです。