先月末から先週にかけて降った記録的な大雨から1週間。私たちの生活にかかせないライフラインにも大雨の爪痕が残っています。
記者:「小矢部市の観光名所・宮島峡の一の滝です。今も水が茶色く濁っています。そしてこちら駐車場なんですが…今も土に覆われています」
富山県小矢部市の宮島峡。記録的な大雨から1週間が経った今も被害の爪痕が残っています。

サイクリングで何度も訪れている男性:「先日はひどかったよ…かっちゃかっちゃで。まさかと思うような災害だね…」
普段なら透明で透き通った水が、糸のように繊細に流れ落ちる様子が美しい宮島峡ですが…。

大雨の2日後には…茶色く濁った水がいっきに流れているのがわかります。

今は大雨の直後よりも水の量は減りましたが水は濁り川の中には大きな流木が残ったままになっています。

宮島峡から1キロほど上流の地点に位置する小矢部市の子撫川(こなでがわ)浄水場。子撫川浄水場は上流の子撫川ダムから流れてきた水を浄水し小矢部市と高岡市、氷見市へと水道水を供給しています。


ところがこの浄水場も記録的な大雨で異常事態に見舞われました。
記者:「まだ濁ってますね…」


ダムからの水が浄水場へ流れ込む最初の池は今も茶色く濁っています。
富山県和田川水道管理所子撫川支所
鎌田和文 支所長:「これがいつもの感じの水なんです。本当に清流っていう感じのきれいな水なんですけど…。それが13日の日に豪雨があったんですが、その次の日に写した状況がこんな感じですね」

大雨の直後には水の濁り具合を示す指標(濁度)が通常の160倍を超える非常に濁った水が流れてきたといいます。
富山県和田川水道管理所子撫川支所
鎌田和文 支所長:「(濁度)1000度を超えるような話は、記録はされていないので、1000度というのは聞いたことがない」
経験したことのない濁った水でしたが、幸い今回の大雨で浄水場の設備に影響が出ることはありませんでした。

職員が泊まりこみで薬品の注入量を調整するなど対応にあたり基準を満たした水道水を提供し続けることができました。

富山県和田川水道管理所子撫川支所
鎌田和文 支所長:「今まで経験している値だと…こうやったらこうなるだろうっていうのがある程度、予測がつくんですけど…。経験がない話なので、それを試行錯誤しながら、結果を出していくのは未知。経験したことがないので…」
ダムから浄水場に流れ込む水は徐々にきれいになってきましたが今も通常の6倍を超える濁った水が流れてきていて対応に追われています。

富山県和田川水道管理所子撫川支所
鎌田和文 支所長:「送り出しの水自体は、問題なく送れていますので安心していただいていい。大自然相手のことですので、自然に対しては私らは逆らうことはできないので、それに合わせて我々が工夫して対応していくしかない」
