「夫婦間の問題解決」対応すべきだった

松山地裁 渡邉一昭裁判長

2023年6月9日。

判決公判で、松山地裁の渡邉一昭裁判長は「背後から突然、首をタオルで絞め、体勢を変えるなどして、約10分間、力一杯絞め続けた。強い殺意があり、危険な犯行で結果は重大」と指摘。

フルタイムで臨床検査技師として働きながら、家事や育児を担ってきた佳寿美さんへの対応についても「妻の話に親身に耳を傾け、治療にも協力するなど、問題解決に取り組むべきだったのに、十分でなかった」と非難した。

一方で、精神的に不安定だった妻から暴力や暴言を受けたことのストレスについては「酌むべき事情ではある」と認定。

このほか、娘・優香さんが長期の服役を望んでいる訳ではないこと、自首の成立などを踏まえ、懲役9年の判決を言い渡した。

宗武被告は、真正面の裁判長を見つめながら判決を聞いていた。