女子ゴルフは19日から、プロテストの1次予選が10年ぶりに福岡県で行われます。合格率はわずか3%、過酷な試験に挑む24歳の受験生を取材しました。

◆強豪・沖学園ゴルフ部出身の田中さん

最近では600人以上が受験する、女子ゴルフのプロテスト。合格できるのはわずか20人ほど。その難関に挑むのが福岡市出身の田中美紀さん(24)。今回で5度目の受験です。

田中さんは中学から強豪・沖学園ゴルフ部で腕を磨くと、卒業後の2020年にはトップアマが集う九州女子選手権で優勝。今ではプロとして活躍する選手も抑えての快挙でした。

田中美紀さん「今活躍している子たちとの実力差を考えて、『プロは無理だろうな』という気持ちがあったんですけど、九州女子アマで優勝して『本当にプロになりたい』と思うようになりました」

◆ドライバーの飛距離は250ヤード超

指導するのは、和菓子屋を経営しながらゴルフのインストラクターを務める寺嶋コーチです。

寺嶋秀己コーチ「技術的な悪いところはほぼほぼ改善できている。それをプレッシャーの中でも再現できる気持ちを重ね合わせていけたらいけるかな、と」

ドライバーの飛距離を聞いてみました。

田中美紀さん「230~40ヤードくらい…」

寺嶋秀己コーチ「謙遜するんですよ。『自信持て』と言ってるんですけど、250ヤードはいっています。ちょっと性格が優しすぎる」

◆応援する両親の気持ちは…

田中さんは現在、プロテスト受験者にむけたミニツアーやアマチュアとのラウンドなどで収入を得ています。しかし、それだけで生活することはできません。

田中さんは現在、プロテスト受験者にむけたミニツアーやアマチュアとのラウンドなどで収入を得ています。しかし、それだけで生活することはできません。

田中美紀さん「お父さんに、全部助けてもらっています。今は収入源がないので、早くプロテストに合格して、胸張って『ゴルフが職業』と言えるようになりたいです」

今年25歳になる田中さんのプロテスト挑戦、両親はどのように感じているのでしょうか。

母のみゆきさん「見守るしかない、それだけですね」

父の渉さん「『今年がダメならダメ』って言ったよね? それぐらい頑張っています。去年の倍ぐらいしているのでは」

田中美紀さん「プロテストのために1年間、というのがちょっと苦しくなっちゃって、『死ぬ気で頑張って、今年無理だったらちょっと考えようかな』という気持ちで今はやっています。今年は、受けるからには悔いなく終わりたいので、絶対通りたいから『期限を決めてやりきろう』と思いました」