京都アニメーションの放火殺人事件から7月18日で4年です。現場となったスタジオ跡地では午前10時半過ぎから追悼式が行われました。
追悼式は遺族や京都アニメーションの関係者ら150人が参列して行われました。
4年前、京都アニメーション「第1スタジオ」がガソリンで放火され、社員36人が死亡32人が重軽傷を負いました。
殺人などの罪で起訴された青葉真司被告(45)の裁判員裁判は、25回開かれる予定で、初公判は今年9月5日、結審は今年12月13日、判決は来年1月25日に予定されています。
また、事件発生から4年を前に、5月に京都地裁で、裁判所と検察、弁護側の三者間で事前に争点などを整理する公判前整理手続きが始まっています。青葉被告の刑事責任能力の有無や程度が最大の争点となるとみられます。
追悼式では八田社長や従業員らが弔辞を読み上げました。
【八田社長が読み上げた弔辞の内容】

「四年目の追悼式にあたりご挨拶申し上げます。一年目の追悼式から昨年の追悼式まで新型コロナの感染状況等があり、皆様と一同に会して追悼式を執り行うことが出来ませんでした。ここに初めて、ご家族の皆様、地域の皆様、関係各位の皆様が、そして当社社員が一堂に会して時と場所を同じくして執り行うことが出来ましたこと有難く存じます。少し狭くなっていることご容赦ください。このひと時、天空から36名のみんなもみていてくれていると存じます。
四年前のこの日、家族のように日々時間を共有してきた仲間が言葉にさえ出来ない事件にあいました。ご家族、ご親族の皆様にとってどんなに悲しい日々がつづいているか、その胸中いかばかりかと存じます。本当に会社の代表として申し訳なく思います。そして町内会、地域の皆様にとっても平穏な『日常』がそこなわれてしまったこと誠に申しわけなく存じます。
当社社員にとっては、前日までの『日常』が無くなってしまったこと、いつものみんなが傍にいなくなってしまったことは本当に筆舌に尽くしがたいことでした。笑顔はなくなりました。つらい日々が続きましたが、当社社員一同が出来ることは作り続けることでした。みんなと共に作ってきた作品を作り続けることが、『繋ぐ』こととひたすら思い、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』、『メイドラゴン』、『Free』『ツルネ』の作品を作りました。
今は『響け!ユーフォニアム』という宇治を舞台にする作品を制作しています。ともに作ってきた作品が会社を支えてくれています。皆に感謝しています。まだ、新たな作品を作るほどの制作力はありませんが、志を同じくする新たな仲間も少しずつ入社して今日があります。
どうぞ、あたたかく見守ってください。私達京都アニメーション社員・スタッフ一同みんなと共に育んできた『よってたかって作る』創作の基本を大切にしていきたいと思います。ご家族の皆様、町内会・地域の皆様・関係各位の皆様、本日の追悼式のご参列、暑い中有難うございました。今後慰霊碑建立、跡地の有り様、様々ありますがどうぞよろしくお願い申し上げます」

【従業員が読み上げた弔辞の内容】
いつも見守っていてくださってありがとうございます。縁あって同じ場所に集い、ものづくりに切磋琢磨し、時にはぶつかり合い、ともに今を生きてきた仲間たち。京都アニメーションとして想いを込めて創った作品を、世界中の一人でも多くのファンの方々に届けたいという気持ちの根っこを持った私たちには、同志としての信頼関係がありました。
京都アニメーションのものづくりの礎を創ってこられた大先輩。言葉で、行動で、背中で自らの経験や想いを伝えていた方々。これからキャリアを創っていくんだと希望を胸に抱いて入ってきた後輩たち。
日常が一変して、今まで当たり前だと思っていた日々がどれだけ幸せだったのかを実感しました。泣きながら仕事に向かう毎日。もう話をすることができない、ありがとうを伝えることすらできなかった。やり場のない怒り。ただただ寂しい、虚しい気持ち。
ある日、夢を見ました。みんなに話かけているのだけれど、声は聞こえない。その中で一言だけ、はっきりと聞こえた言葉がありました。『あとは頼んだぞ』という言葉でした。
見守ってくれているんだと思いました。悲しみに暮れて今を見ようとしない私に活を入れにきてくれたんだと思います。そこから少しずつ、何ができるのか、何をするべきなのかを考えるようになりました。そして、『胸を張って生きよう』と思うようになりました。泣いたっていい、逃げたっていい、一歩ずつでも前に進もうともがくこと。その姿を見てくれているんだと思っています。
周りのスタッフと話をしていると、気持ちが千差万別あること、一人ひとりがそれぞれのやり方で向き合っていることを知りました。共通していた気持ちは、『このままでは終われない』ということ。そしてそれは私たちにしかできないということ。
ここにはともに向き合い、もがいている仲間たちがいます。今一緒に仕事ができていることを幸せに感じて、互いに認め合い、力を合わせてこの四年間を歩んできました。私たちにできることは、作品を創り続けて、「志」を未来へ繋ぐこと。作品に想いを込めて、周りの人への感謝を忘れず、それぞれの持てる力を結集して、京都アニメーションのものづくりを、一日一日を積み重ねていきます。
みなさんの存在がいつも心の支えです。これからも見守っていてください。いつかまた、胸を張って会えるその日まで」














