「ストライキは年末まで続く可能性」サブスク料金に影響も

良原キャスター:
このストライキでは大きく二つのことを訴えているといいます。

▼“サブスク”普及で収入大幅減?
 これまでの俳優の収入(ワシントン・ポストより)
 出演料のほか再放送の回数やDVD販売数に応じて二次使用料を得る

 動画配信サービスの普及で・・・(米・エンタメ専門誌「バラエティ」より)
 視聴回数に関わらず二次使用料は一定
 →これまでより収入が下がってしまう、正当な収入ではない。
  視聴回数に応じて報酬を求める

▼AI技術の導入“仕事の機会を奪われる”
 AI利用を巡る懸念 アメリカ映画俳優組合の主張(記者会見より)
 撮影した俳優をスキャンし、他のシーンでも使いまわす。
 出演料は撮影した1日分のみ

 スタジオ側はスキャンした俳優の肖像権を所有
 本人の同意なしで自由に使える可能性も

こうしたストライキに“ハリウッドスター”も賛同の声を上げています。

ジョージ・クルーニーさんは「私達の業界は転換点にある。大勢の俳優や脚本家が生計を立てられなくなっている業界が生き残るには変化が必要。俳優陣にとってその旅は いま始まる(米・CNNより)」と語っています。

このストライキは長引く可能性もあるようです。

イギリス ガーディアン紙より「最大のポイントは8月末から始まる映画祭。スターなしでは盛り上がらないだろう」

アメリカドラマ出演俳優(BBCより)「私たちを締め出して叩きのめそうとしている。ストライキは年末まで続く可能性がある」

ストライキが長引くと私達にも影響が及ぶかもしれません。Forbesによると“サブスク”の料金値上がりの可能性もあることを報じています。新しい作品を作ることができないため、既存の作品を買っていかなくてはならない。各社がそれを奪い合うので値段が上がって最終的に私達のサブスクの料金に影響が及ぶ可能性があるというのです。

ホランキャスター:
企業としてコンテンツができない場合、サブスクの料金値上げも一つの方法なのでしょうか。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
俳優たちが言ってることに理解はできますが、例えば再生回数について、2時間の映画を冒頭3分で見るのをやめても1回とカウントするのか、しないのか。また脚本の場合、AIが6~7割作成し、編集部分を脚本家が行った場合、誰のものになるのか。このルール作りは簡単なものではありません。AIだけで作った著作権だけでも世界で話題になっているので、今回の問題は長引きそうですね。

日比麻音子キャスター:
AIというテクノロジーそのものが仕事を奪うのではなく、その先のシステムの変更がなければ仕事が奪われる。“更新がなければ”ということですから、今まさに転換期を迎えているということになりそうですね。