タイ・バンコクで開催されている陸上のアジア選手権・女子三段跳で初出場初優勝を果たした、森本麻里子(28歳、内田建設)が15日帰国し、取材に応じた。
6月の日本選手権で日本記録となる14m16を叩き出した好調ぶりを維持し、今大会では2回目の跳躍で14m00をマーク。最終6回目には、その時点で1位だった曾蕊(中国)の14m01を上回る14m06を飛んでの逆転優勝について、「今回は14m台を2本も揃えられて、アジア選手権で初めて優勝できたことはすごく嬉しく思います」と表情を緩めた。
同じ関西出身で、共に坂井裕司コーチに師事し、プライベートでも交流のある女子走幅跳・秦澄美鈴(シバタ工業)選手が日本記録を更新したことについては、「目の前で見ていて鳥肌が立った。自分もまた自己ベストを更新していきたい」と話しており、自身にとって良い刺激となった様子が伺えた。
世界陸上ブダペストの参加標準記録(14m52)には届かなかったが、ワールドランキングでの出場資格獲得は濃厚。「世界陸上では3本の予選で自己ベストを更新することが、決勝やその次に繋がるというふうに考えている。3本以内に自己ベスト(14m16を)更新したい」と意気込む。「アベレージ、基礎体力や自分のベースは上がってるのかな」と手ごたえを口にした森本。女子三段跳では2007年の世界陸上大阪での吉田文代以来2人目となる日本代表としての出場に向け、視界は良好だ。
■森本 麻里子(もりもと・まりこ)
1995年3月17日生。内田建設所属。小学生の頃から陸上競技を始め、日本女子体育大時代に三段跳を始めた。17年から19年まではボブスレーとの二刀流に挑戦し、W杯にも出場。19年からは三段跳1本に絞り、今年6月の日本選手権で24年ぶりの日本記録更新となる14m16を記録。23アジア大会内定。