人工衛星など打ち上げ数 206→2368機 約11倍増加

日比キャスター:
人工衛星等の打ち上げ数(JAXA情報・報道発表資料に基づき内閣府が作成)を見ていきますと、2013年に206機だったものが、2022年には2368機。ここ10年で一気に増えて約11倍になっています。
このうち、約7割がイーロン・マスク氏のスペースX社の人工衛星であるということもわかっています。日本もここに食い込んでいこうと開発が急がれている中で、これまでの実験等を見てみますと、トラブルが相次いでいます。

例えば、2022年10月「イプシロンロケット6号機」は“姿勢制御装置”への燃料供給がうまくいかず、指令破壊信号が出され失敗。さらには、2023年3月にも「H3ロケット初号機」の実験がありましたが、2段目のエンジンに着火せず、指令破壊信号が出され、打ち上げ失敗、トラブルが相次いでいます。

今後の展開について宇宙開発に詳しい、大同大学・澤岡昭名誉学長によると「ロケットの打ち上げ事業の民間移管は1年以上遅れてしまうだろう。特に日本はGPSなど通信の分野で後れており、近年急速に進出している中国にも今後後れをとることが懸念される」ということです。日本がどこまで食い込んでいけるのかというところですね。
井上キャスター:
今回の実験場は民間も利用できる、そして学生教育の場にも使われているということで期待されていたそうですけど、起点が違いますし、得手不得手それぞれの国によって違いますし、軍事利用をしようとしている中国やアメリカは、ものすごく莫大な金と人をつぎ込んでるわけですので、日本が得意な部分を細分化して勝負していくという戦い方もあるのかなと思います。
産婦人科医 宋美玄氏:
宇宙開発について詳しくわかるわけではないですが、やはり日本は研究全体への国の投資がものすごく少ない。研究者もかなり外に流れたり、私が知っているだけでも宇宙関係の人もアメリカとかヨーロッパに流れたりしているので、ぜひここはドーンと投資してほしいと思いますね。
井上キャスター:
選択と集中で良い人材の奪い合いですから。ノーベル賞関係者も日本は今後、枯渇してしまうのではないかと。良い研修者がどんどん海外にとられていく。
産婦人科医 宋美玄氏:
宇宙に関係なく、研究にもっと投資してほしいですね。