◆かつてのチームメイトもエール

1年間の厳しい訓練。最終試験を乗り越え、卒業できたのは52人中、半分の25人でした。

野田昇吾さん「(一番支えてくれたのは)家族じゃないですかね。妻と息子だと思います。養成所の1年間苦労をかけましたが、レーサーになってもすぐに勝てるわけではないですし、『最初の3年間が大事』と言われている中で、しっかりボートレースに打ち込める環境を作ってくれているから、この初勝利もある」

野田さんのプロ野球選手時代のチームメイト、西武ライオンズの外崎修汰選手に話を聞きました。

西武ライオンズ 外崎修汰選手「ボートレーサーになった、ということ自体に驚いていたんですが、そこで初勝利を挙げた。1勝するというのは難しいことだと思うんで、すごいなという気持ちです。

◆「ボート」「モーター」は前日に抽選で

実は、ボートレースは試合の前日に、選手が乗るボートとモーターの抽選会が行われます。性能の良し悪しや相性は運次第です。

野田昇吾さん「まだ100走目。野球の100試合とは全然違うんので、まだまだ経験も積めていない状態です」

待望の初勝利。いいエンジンを抽選で引けたことが自信になり、「よいスタートにつながった」と言います。

レース実況「さあ、待ち焦がれた初勝利のチャンスが到来!」

野田昇吾さん「いろいろな判断能力というか……イメージして判断できているのが、多少なりとも身についたかな。正直なところ、早く福岡のレース場に行きたくてウズウズしているんです。僕自身はまだ西方面に行ける階級ではないので、早く階級を上げて、福岡・九州の皆様にレースを見ていただけるよう、頑張りたい」

◆ボートレーサーの「階級」とは

ボートレーサーは、約1600人が在籍しています。

A1級 勝率上位の20%(約320人、4200万円)
A2級 A1除く勝率上位の20%(約320人、2200万円)
B1級 一般戦がメインの平均的レーサー(約700人、1300万円)
B2級 新人レーサーや出走回数不足のレーサーなど(約250人、510万円)
※2022年のデータ、金額は平均年収

野田選手はB2級。階級は勝率をもとに、半年に一度(毎年1月と7月)更新されます。野田選手は「ランクを上げて福岡のレース場で走れるよう、頑張りたい」と語っています。