ウクライナへの西側の支援はどこまで続けられるのか…。
11日からリトアニアで開かれているNATO首脳会議。ウクライナのNATO加盟への道筋や、それ以外の今後の安全保障や兵器供与などが議題のひとつだ。「報道1930」ではNATOの中でもウクライナへの兵器供与に最も積極的な国、ポーランドの軍制服組トップにインタビューを試みた。アンジェイチャク参謀総長は、ロシアの隣国で感じている脅威とウクライナへの兵器供与が、世界中の安全保障にとってどれほど大切なのかを語った。
ウクライナがなくなると防衛コストが5倍に
ポーランド軍 アンジェイチャク参謀総長
「ウクライナが国家として機能するには、安全である必要があります。何らかの形での安全性の保証は、絶対に欠かせない条件となっています」
BS-TBS『報道1930』の取材に応じたポーランド軍の制服組トップ、アンジェイチャク参謀総長は、将来の西側によるウクライナの安全保障はどのような形であっても絶対に必要なことだと言う。
ポーランド軍 アンジェイチャク参謀総長
「NATOになるのか、別の同盟になるのか、判断は難しいですが、ウクライナへの安全の保証は必要です。それがあれば平和な状態に移行し、800万人以上いるウクライナの避難民が自分たちの国に戻り、ウクライナを再建できるでしょう」
しかし、こうした将来の安全だけなく、今、ウクライナを勝たせるための支援がより大事だということも強調した。
ポーランド・アンジェイチャク参謀総長
「我々は残念ながら歴史的にもずっと東(ロシア)からのプレッシャーを受けてきました。ウクライナが安全な国であること、そしてロシアとの戦争に勝ち発展を可能にさせることがポーランドにとって重要な戦略的関心です」
「もしロシアが戦争に勝ち、ロシアの一番の目標、ウクライナ国民全員を殺して消滅させ、領域を奪うことを達成して、ロシアがポーランドの国境により近くなったら、ポーランドの防衛のコストが、およそ5倍になります。そういう状況は無視できないのです」