7月11日も静岡県内は気温が上がり、静岡市では2023年最高となる36.9℃を観測し、2日連続の猛暑日となりました。気象庁などは県内に23年初めてとなる「熱中症警戒アラート」を発表。では、どんな対策が有効なのか?病院や薬局で聞きました。

<滝澤悠希キャスター>
「連日猛烈な暑さとなっている静岡市。水に手を浸けるなど、少しの涼でも求めたくなるような暑さです」

11日の県内は強い日差しが照り付け、気温がぐんぐん上がりました。静岡市の気温は2023年最高となる36.9℃まで上昇。そのほか、浜松市天竜区で35.4℃、川根本町で35.2℃など、県内4つの観測地点で最高気温が35℃を超える猛暑日となりました。

<スウェーデンから短期滞在している家族>
Q.日本の暑さどう?
「段違い。スウェーデンは湿気がなくて北欧なので全然違う」

<女子高校生>
「暑くて倒れそうなくらいつらい」

この暑さの影響で気象庁などは、静岡県に2023年初めて「熱中症警戒アラート」を発表。また県内では12人が熱中症の疑いで病院に運ばれました。“対策必須”の陽気が続いていますが、街の人はどんなことをしているのでしょうか?

<街の人>
「暑さ対策は、これ(アームカバー)とか水分とるくらい」
「最近これ(首に巻く冷却グッズ)買ったが、これ子ども4人みんなつけたりとか、塩分チャージのタブレットをなめている」

では、暑さをしのぐためには何が有効か。対策グッズの“最前線”について聞きました。

<杏林堂 静岡小鹿店 大榎隆徳店長>
「今年の夏は冷却商品が売れていています。その中でもこういった首に巻くクールリングというのが非常によく売れています」

平年に比べて暑い日が続く県内。杏林堂によりますと、「クールリング」は前年に比べて約1.2倍売れているということです。冷凍庫で10分、冷蔵庫で20分冷やすだけで冷たくなり、首にはめることで約1時間から2時間、体を冷やすことができます。そのほか熱中症対策には、ボディーシートがおすすめだといいます。

<杏林堂 静岡小鹿店 大榎隆徳店長>
Q.汗をかいた時に使うってことですか?
「汗を拭くだけでなく体の表面の肌の温度を下げるというところでも、こういったものは効果があるので」

汗をかいていなくても体を拭くだけでこもった熱を逃がし、熱中症対策になるということです。

<杏林堂 静岡小鹿店 大榎隆徳店長>
「太い血管が通っている首元ですとか、あとは脇に当てて冷やしていただくと非常に効果がある」

<滝澤悠希キャスター>
「では、この暑さの中懸念される『熱中症』について、医師に話を聞きます」

静岡済生会総合病院で熱中症などの救急患者の対応に当たっている小柴真一医師です。

<静岡済生会総合病院 小柴真一医師>
Q.熱中症の患者は増えている?
「最近暑くなってきたので増えてきている。大量の汗をかいたりとかして苦しい吐き気・頭痛が起きてきたら、熱中症の始まりだと気付けるといい」

こちらは熱中症によって救急搬送された人に関するデータです。年齢別に見ると、高齢者が半数以上を占めていて、発生場所は住居が全体の4割近くと最も多くなっています。小柴医師は近年増えているという“夜間の熱中症”にも警戒が必要だと指摘します。

<静岡済生会総合病院 小柴真一医師>
「夜でも昼間の熱さが残っていて、夜なので窓を閉めて湿度が高くなって熱中症になりやすい状況もあるので、暑い時は(寝ている間も)気温を下げたエアコンの設定をして水分を取って熱中症予防をした方がいい」

11日夜の県内も気温が25℃を下回らない熱帯夜となる見込みで、日が落ちてからも入念な対策が必要です。

では、熱中症を防ぐ気温や湿度は、どれくらいが適切なのか。小柴医師は「室温は26℃程度、湿度は60%以下に保つこと」で予防につながるのではないかと指摘しています。12日も静岡県内にはすでに熱中症警戒アラートが発表されています。十分な対策を続けてください。