今月7日、えびの高原の硫黄山の噴火警戒レベルが火口周辺規制の「2」に引き上げられました。
えびの高原の土産物店では、週末の客入りが去年の半分ほどに減少するなど観光への影響が出ています。
今月7日、気象庁は、えびの高原の硫黄山について噴火警戒レベルをこれまでの「1」から火口周辺規制の「2」に引き上げました。
硫黄山の噴火警戒レベルが「2」になるのは2019年4月以来となります。
(丸山敦子記者)
「硫黄山の噴火警戒レベルの引き上げに伴って、こちらには登山者に立ち入り規制を知らせる看板が設置されています」
えびの市は、硫黄山付近を経由する韓国岳への登山道や不動池を巡るトレッキングコースについて立ち入りを規制しています。
多くの登山客が利用するルートが規制されたことで、えびの高原にあるこちらの土産物店では週末の利用客が減少したということです。
(お土産処やまの駅りんどう 武吉太介さん)
「去年と比べたら、(週末は)半分以下になっている。6割、7割減くらいあります。客足が遠のいてしまうところなんですけど、一番に考えないといけないのはお客さまの安全の確保」
また、店では、これからの夏休みシーズンへの影響を懸念しています。
(お土産処やまの駅りんどう 武吉太介さん)
「こればかりは自然のことなので、どうしようもないところもでもありますが、みんなが安心して足を運べるような規制状況になることを切に願っております」
現在の硫黄山の状況について、九州大学地震火山観測研究センターの松島 健 教授は・・・
(九州大学地震火山観測研究センター 松島 健 教授)
「徐々に5月ぐらいから活発になってたのが、今、たまたま火山性微動が観測されたのでレベルが上がったという状況です。活動的には5月からほぼ同じような状況が続いています」
そして、今後の見通しについては・・・
(九州大学地震火山観測研究センター 松島 健 教授)
「活動が活発になればなるほど火山性微動っていうのは発生しますし、今のところ、7月6日に起こった火山性微動が1発だけでしたので、これがそのあと収まれば、何もなければ、数日間以内にレベルが1に戻る可能性があると思います」
えびの高原ですが、えびのエコミュージアムセンターなどは通常通り営業しています。
また、「ホテルピコラナイえびの高原」では、今のところキャンセルの問い合わせはないということです。
登山道は規制されているコースもありますが、う回ルートも設けられているということで、えびの市のホームページなどを確認してみてください。