シンボルとして設置されている巨大なカメの石像が、知らぬ間に移動したというのです。
一体何が起きたのでしょうか。
ベテランの釣り人に話を聞くと…
釣り人は
「そういえばもうちょっと湖側の方にあったな。あんなに真ん中じゃなかった。もう少し水際だったと思います」
もうちょっと湖側にあったという、その正体とは…
木谷茂樹 記者
「カメの石像でしょうか。とてもじゃないけどびくともしません」
パイプタバコをくわえながら釣りをする、巨大なカメの石像です。
2000年に地元の「来待石」をPRしようと設置されたもので、横2メートル・高さ1.8メートルあります。
ビクともしないこの石像が、以前いた場所から動いたというのです。

松江市宍道支所地域振興課 小島一文 課長
「もっと水際近くにありました。今の場所からは約2メートルくらいですかね」
松江市宍道支所に勤務する小島さん。
今年2月ごろ、異変に気付きました。
数年前に撮影された消防出初式の写真を見ると、確かに石像は、湖岸ギリギリのところにいるのが分かります。

実際、カメはどのくらい後ずさりしてしまったのでしょうか。
調べてみると、その距離は2メートル以上あることが分かりました。
まさに「うごくせきぞう」。
どのようにして2メートルも動いたのでしょうか。
松江市宍道支所地域振興課 小島一文 課長
「去年8月の水害の時に、水位が上がって石像の台座ぐらいまで水没しちゃって、風と波で動いたのではないかと推測します」
小島さんは、去年8月に起きた台風による荒波と風によって、石像が流されたと推測しています。

松江市宍道支所地域振興課 小島一文 課長
「疑心暗鬼だったので地元の漁師に事情を聞いたところ、8月9日から10日にかけて、台風の影響でズレたよと…」
台風による荒波が生んだとみられる珍ミステリー。
カメは、以前より2メートル離れて、宍道湖を見つめ続けています。