■事故後は引きこもる毎日 転機は2年前に訪れた 

一時は引きこもる毎日だったという中さん。転機は2年前。父親をガンで亡くしたことが行動を起こすきっかけになりました。

2年前、父親をガンで亡くした
父は障害を言い訳にせず、山に登り続けた

(中環さん)
「うちの父も障害があって、山が好きで凍傷で右指がほとんどなくて左指も上手く握れないんですけど、それを言い訳にしないでずっと山に登り続けていて。」
「(何もしない)自分が恥ずかしくなっちゃって。だからもうこれからは言い訳をしないで、やりたいと思うことはまずやってみようと」

その「やりたかったこと」というのが、車いすで47都道府県を訪ねることでした。これまでの貯金をはたき、去年、沖縄一周を達成。その次に挑んだのが四国なのです。

少ない予算のため野宿が基本

5月13日に徳島県を出発し、29日に香川入りしました。少ない予算のため、野宿が基本。旅先での出会いはかけがえのない宝物になっているといいます。

旅先での出会いはかけがえのない宝物
この日は、うどんの名店「宮武うどん」を訪れて・・・

(中環さん)
「47都道府県を全部、車いすをこいで回っている」


(手打ちうどん宮武 谷本邦明さん)
「挑戦するというのは、すごいなと思う」

長女の岬さんがサポート

仕事を休み今回2週間のサポートをしているのは中さんの長女・岬さんです。

母親はくよくよしちゃうようなタイプ、だからこそ・・・

(長女の岬さん・26)
「(母親は)本当は少しの批判ですとか、失敗でくよくよしちゃうようなタイプなんですよ。だからこそ格好いいなと」

「やりたいことはやらなきゃ損」
「今幸せです。最高に幸せです」

(中環さん)
「やりたいことはやらなきゃ損。私みたいにいつ交通事故とか病気とかで障害になるかもしれないし。(私の場合は)逆に障害者になって『なにくそ』って負けず嫌いな性格を出しちゃったから、余計幸せになっているなと思います。今幸せです。ハッピー。最高に幸せです」

一度きりの人生をどう生きるか…。中さんは今この瞬間も走り続けています。