想定の約3倍の雨 排水機場のスタッフも退避
訪れたのは一帯が冠水した住宅地の近くにある、小坂井排水機場です。
(国土交通省 豊橋河川事務所 山本一兆副所長)
「豊川放水路の水位が高くなった時に、地区の排水を行うためにつくった施設」

ここでは普段、近くを流れる善光寺川の水を施設の中の水門を通して、隣を流れる豊川放水路に流しています。
そして、雨で善光寺川の水位が上がった場合は水門を閉め、排水機場のポンプを使って豊川放水路に水を流して冠水を防ぐ仕組みです。
しかし…。

(国土交通省 豊橋河川事務所 山本一兆副所長)
「善光寺川流域の計画の約2倍、小坂井排水機場の計画の約3倍の雨が降った」
6月2日は、夕方から夜にかけて2回発生した線状降水帯の影響で「想定を遙かに超える」豪雨となって、ポンプを使った排水作業が追いつかず川から水があふれて一帯が冠水しました。
さらに…。
(国土交通省 豊橋河川事務所 山本一兆副所長)
「この辺りまで浸水していた」
夜11時過ぎには、排水機場の建物自体も水に浸かったため、3人の常駐スタッフの「命の危険がある」と判断。
施設の外に退避させました。
その間2時間以上、手動式のポンプの運転も停止せざるをえず、周辺一帯を冠水させた水を豊川放水路に流すことができなかったのです…
(国土交通省 豊橋河川事務所 山本一兆副所長)
「遠隔操作ができるようにすることが必要。施設の耐水化が必要」

では、「想定を大幅に超える」雨がなぜ降ったのか?














