豪雨で被災したエリアを走る鉄道です。井原鉄道の駅に会社などの名前をつけるネーミングライツでスポンサーの名前が入った駅名標がお披露目されました。そのうちの1つが、先日の企画でも放送したベーカリー。駅名標に名前を載せるのにはある思いがありました。

井原鉄道の各駅に設置されている「駅名標」です。駅の愛称を命名する権利の販売が4月から始まり、例えば、清音駅にはご覧のように建設や不動産業を手がける地元企業がスポンサーとなり「ナラムラ」の名前が刻まれました。

「それではどうぞ」

今月1日、井原鉄道の吉備真備(きびのまきび)駅で除幕式が行われ、スポンサー名の入った駅名標がお披露目されました。

この駅のスポンサーは倉敷市役所真備支所のそばにあるベーカリー「パンポルト」です。

パンポルトは西日本豪雨で店舗が浸水し、休業を余儀なくされましたが、災害から2か月半で仮店舗での営業を再開した人気の店です。

(パンポルト 戸澤実代表)「真備がいち早く再開、復興に向かって進めたのはやはり井原線、井原鉄道があって、ボランティアの方を一生懸命運んでくれて、やはりそういうのがあったからと思って感謝の意味も込めてお手伝いしようかなと」

駅の近くでは今年度内の完成をめざして復興防災公園の整備が進んでいます。西日本豪雨から今年で5年の節目となり、さらなる地域の復興への願いも込められています。

(パンポルト 戸澤実代表)「そこの復興公園がまびふれあい公園ということで、ここの駅がにぎわうようになると思うので、地域のにぎわいの拠点になればいいと思って」

店の名前の入った駅名標は普段の利用者とともに、これから被災地を訪れる人たちも出迎えます。