もう一度学び直したい…。様々な理由で中学校までの義務教育を受けられなかった人たちが通うのが「夜間中学校」です。
いまエリアでは岡山市に自主的に運営する夜間中学校が、香川県三豊市に公立の夜間中学校がありますが、そんな中、岡山市で一刻も早い開設を望む声が出ているのが「公立の夜間中学校」です。
自主がある中での公立夜間中学校の開設…どんな違いがあるからこそ開設が望まれているのでしょうか。
■公立の夜間中学校とは・・・

(高瀬中学校夜間学級の授業)
「姿勢を正して礼!お願いします」
香川県三豊市。2022年4月に開校したばかりの公立の夜間中学校です。


(数学の授業)
「3と2を足して5という計算になる」
(高瀬中学校 夜間学級の生徒・54)
「やりかたがわかった。式とか」

通っているのは年齢も国籍も様々な9人。こちらの54歳の男性は、中学2年生の時に不登校になりました。
(高瀬中学校 夜間学級の生徒・54)
「からだも悪かったし、勉強をしないといけなかったときにできていなかったので、色々なところで恥ずかしい思いもしていきたので」
■公立夜間中学校の学校生活は一般的な中学校とほぼ変わらない

学校生活は一般的な中学校とほぼ変わりません。授業は月曜から金曜まで週5日あり、体育や家庭科など実技科目の時間も設けられています。
(家庭科の授業)
「こんなものを今日は作っていこうと思います」

指導するのは、教員免許を持つ先生です。
(家庭科の先生)
「ばっちり!」

(高瀬中学校夜間学級の生徒・54)
「体を動かしながらやる授業も楽しいです」
■一方の「自主運営」の夜間中学校 公立との違いは・・

公立夜間中学校の運営は、自治体が行っているため、運営費は三豊市が負担しています。一方で、こちらは岡山市にある夜間中学校。公立ではなく、自主運営です。


(岡山自主夜間中学校の授業)
(記者)「丸をもらえたらうれしい?」
(生徒)「うれしい」

学ぶ喜びを感じられるのは、公立の夜間中学校と同じです。大きく異なるのは授業日数です。自主夜間中学校は有志らが自主的に運営しているため、運営費も限られ毎日授業を行うことができません。更に教えるのはボランティアスタッフで、その多くが教員免許を持っていません。


(岡山自主夜間中学校スタッフ・47)
「試行錯誤しながら自分自身も学ばせてもらいながら、一緒に勉強しています」

(岡山自主夜間中学校スタッフ・19歳の大学生)
「自分がいつも当たり前にやっていたところを「なんでこうなるのか」と聞かれたら分からなくて困るときがたまにあります。帰って調べて来週教えたりとかしています」
「学びに寄り添いたい」という強い気持ちで成り立っているのが自主夜間中学校という訳です。