予報士解説 記録的な大雨…今後は?

小川キャスター:
ここからは最新情報を気象予報士の森田さんにお伝えいただきます。

森田正光気象予報士:
3日、九州では今年一番の大雨になりました。7月3日18時までの96時間(4日間)の降水量は、合計雨量が500ミリ以上。特に熊本県・南阿蘇670.0ミリ、宮崎県・えびの621.5ミリなど記録的な雨になってるところもあります。

どうしてこんなに雨が降ったのか。3日0時からの雨の様子を見ると、線状降水帯が2回発生しました。まず6時30分頃、熊本県の辺りにずっと赤い雨雲がのびています。熊本市の辺りです。

さらにそのあと午後1時30分ごろにも同様に熊本県内に線状降水帯が見られます。次々と雨雲がやってくることによって激しく降ったわけですね。夜10時頃は九州南部にかかっています。一旦小康状態になっているように見えるんですが、5日にかけてまた北上してくるんです。

そのあたりを前線の図で見ると、九州南部に梅雨前線があります。時間を進めると、一旦下がりますが、西の方があがっていますよね。前線が北側に上がることで、さらに4日の夜から5日にかけては、今度は九州北部から中国地方でも激しく降る見込みです。

4日午前1時からの雨の予想を見てみると、鹿児島の南海上に雨雲があります。全体的に北に広がってきて、新しい梅雨前線と言ってもいいんですけれども、九州北部、中国地方で激しく降りそうです。

予想雨量(多いところ・4日夕方まで)は九州南部で300ミリ、九州北部で80ミリ、5日夕方までは、九州北部で100~200ミリ、九州南部では100~150ミリです。これまでに400ミリ、500ミリ降っていますので、ちょっとした雨でも災害のきっかけになりそうです。

小川キャスター:
土壌がたっぷり水分を含んでますからね。

森田気象予報士:
この後1週間の予報で見ても、鹿児島、福岡ともにまだ梅雨は残念ながら明けません。激しく降ったりする時間帯もあるということだと思いますね。

小川キャスター:
鹿児島はずっと雨が続きますね。こまめに情報を確認していただければと思います。