中野サンプラザ 建物はなぜ「三角形」に?

齋藤キャスター:
コンサートの聖地として知られた中野サンプラザですが、人々から愛された理由は他にもありました。

まず形は三角形です。いろいろ理由があるんですが、まず1つ目は、北側に住宅街があるので日照を確保するため。もう1つが、防災の観点から利用者が多かった施設を下の方に配置したということがあったようです。

建設当時では珍しい“複合施設”ということで、「遠くから見たときに分かりやすい単純なものがいいのでは」という設計者の思いが反映されたということです。

当時の写真を見ると今みたいに建物がないので、わかりやすいシンボル的な建物だったということがわかりますよね。

開館当時は「勤労青少年」を支える施設も…

齋藤キャスター:
中野サンプラザは開館時「全国勤労青少年会館」という名前で、旧労働省が勤労者向けに作った福祉施設でした。

【1978年当時のフロアマップ】
20階:レストラン
16階~19階:ホテル
14階:結婚式場
11階:研修室
10階:講習室
9階:相談室
地下1階:プールなど
地下2階:トレーニング場

そんな中で、8階に「ヤングフロア」というものがありました。
当時は集団就職ということもあり、地方から一気に上京してくるということもあったので、地方紙が閲覧できたり、ふるさとの民芸品が展示されていたりしたそうです。さらに、夏休みに帰省できない人のために“夏限定”で故郷に3分間の無料電話ができました。当時は携帯電話もありませんので、こういったサービスがありがたかった方も多いのではないでしょうか。