日本と中国、韓国の協力に関する国際フォーラムで中国の外交トップ・王毅政治局員は「アジアの繁栄のために手を携えなければならない」と強調し、早期の3か国首脳会談開催に意欲を示しました。

中国外務省によりますと、外交トップの王毅政治局員は3日、山東省青島市で行われた国際フォーラムで演説を行い、「アジアの繁栄のために中日韓は手を携えなければならない」と強調しました。

そのうえで、アメリカを念頭に「この地域に対立を持ち込むことに反対すべき」と訴えました。日本と中国、韓国をめぐっては、4月に林芳正外務大臣が秦剛外相と会談した際、「首脳・外相レベルを含む日中韓プロセスを再稼働させていくことで一致した」としていて、今回の発言も早期の首脳会談開催に意欲を示したものとみられます。

一方で、福島第一原発の処理水放出をめぐり「海洋生態系と人々の安全に関わる問題で、慎重に対処しなければならない」とも指摘。

国内で放出への懸念が高まる韓国と足並みをそろえて日本にプレッシャーをかけたいとする思惑も透けて見えることから、3か国の連携が今後すんなりいくかは不透明な情勢です。