コロナで「悲惨な状況」乗り越え再び笑顔を・・・
日々鍛錬を重ねる会津乗合自動車は、1943年の創業以来、形を変えながら会津の観光を支えてきました。

遊覧バスが禁止された戦時中は、乗客の乗り降りや誘導を担当する「車掌」が主流でしたが、戦後、遊覧バスが復活すると現在の「バスガイド」が誕生したとされています。

心に残る旅を提供する「花形職業」として多くのガイドが在籍していましたが、コロナ禍で観光バスそのものの需要が大幅に落ち込みました。
会津乗合自動車貸切営業課・渡部貴之課長「毎日、キャンセルの電話しか来なかった。貸切バス自体がなくなると運行ができない。そもそもの仕事がすべてなくなってしまう悲惨な状況だった」
それでも現在、観光バスの客足は、コロナ禍前の6割ほどまで回復し、今後は自社のバスガイドによる質の高いサービスを提供したいといいます。
この日は、鶴ヶ城や大内宿など会津の観光名所を1日かけてめぐります。

小石沢さん「荒城の月という歌詞でございますが、『春高楼の~♪』という節で始まりますが、(詩人の土井晩翠が)鶴ヶ城址と自身のふるさとの仙台青葉城址が思い出となってイメージして作った曲」
さらには、触れると字が上手になるといわれる歌碑の話題になると・・・。
小石沢さん「修学旅行で(歌碑に触れると)学生さんに頭良くなるんですかと質問されるんですが、それは君の頑張り次第だよと答えます」

作り上げたメモをもとに、利用客の心をつかみます。
乗客「荒城の月の歌声が印象に残っていて、ガイドさんの歌が印象に残っている」フリーで来るとガイドさんの話が聞けなくてここはなんという城だとかどういった通りなのかというのがわからない(のでよかった)」
小石沢さん「間近で旅行を楽しんでいるお客様の声が聞こえてくるのが醍醐味。精一杯お客様を笑顔にできるように頑張っていきたい」

時代が移っても変わらない、おもてなしの心。心に残る旅を目指して、きょうも笑顔を乗せてバスは走っています。