1日朝にかけて、山口県を含む九州北部地方を中心に大雨となり、山口県にも線状降水帯発生情報が出されました。
土砂崩れや浸水などさまざまな影響が出ていて、山口市では男性1人の死亡が確認されました。

前線に向かって暖かく湿った空気が流れこんだ影響で、県内は6月30日夜から大雨となりました。
下関地方気象台は1日未明、線状降水帯発生情報を発表し、下関市では1時間に100ミリを超える猛烈な雨となりました。
山陽小野田市では、随光川と桜川が氾濫し、警戒レベル5・緊急安全確保が一時発令されました。
和木町を除く18の市や町に土砂災害警戒情報が発表され、ピーク時には、439世帯739人が避難しました。

観測史上最大となる289ミリの24時間雨量を観測した山口市では…

記者
「現場は、山口市のJR仁保津駅からおよそ200メートル離れた川です。川の中見てみますと、白い軽乗用車が沈んでいるのが見えます」

警察によりますと、この軽乗用車から男性1人が救助されましたが、その後、死亡が確認されました。

また、山口市朝田地区では床上浸水が発生し、消防がボートを出して住民の救助にあたりました。

山口市小郡上郷地区では住民らが片づけに追われていました。

床上浸水した美容室のオーナー
「気にかかってやれんじゃったですけど、まあなんとか大丈夫ならいいなと思って来たらこのとおりです。営業もちょっとできんでしょうね、いっとき」

美祢市では29日の降り始めからの雨量が344ミリとなり、平年の6月の1か月の雨量を超えました。

記者
「こちら美祢市厚狭川沿いでは、トラックや乗用車など7台が動けなくなっています」

トラックや乗用車など合わせて7台が冠水。
うち1台の運転手と連絡が取れなくなっていて、川に流された可能性もあると見て警察が捜索しています。

また、厚狭川をまたぐ美祢線の線路が崩落しました。

これらの被害を受けて、山口県は1日、山口市と美祢市に災害救助法を適用することにしました。
避難所の設置や障害物の撤去などの災害救助に関する経費が、国と県の負担となります。

気象台では、土砂災害などに厳重な警戒を呼びかけています。