宴会場は症状が重い人を治療する「酸素センター」に
ホテルの中を案内してもらいました。

オリエンタルホテル広島 上野裕二 総括支配人
「ここからがレッドゾーンという状態で、感染者の方がホテルから入って、客室に入る動線ですね」
ホテルの裏入口からパーティションで区切られ、それぞれの客室への導線が確保されていました。
3階の宴会場は、比較的症状の重い人の治療に使われました。

上野裕二 総括支配人
「ここは、酸素センターとして重症の方々が出たときの治療室として」
ずらりと並べられたベットの数が、当時の状況を教えてくれます。

4階の宴会場にも同じように酸素センターが設置されました。総括支配人の上野さんですら、この会場には2年間、足を踏み入れることができなかったそうです。会場の所どころに傷んだ個所が見受けられました。
1か月後、再び訪れると…

上野裕二 総括支配人
「じゅうたんもフカフカで…」
壁紙とじゅうたんはすべて張り替えられていました。
続いて案内されたのは、6階のフロアです。ブライダルに関わるテナントが入っていました。

上野裕二 総括支配人
「貸衣装・写真・美容、それらの方がたもやっぱ大きなダメージを受けたので、みなさんも撤退されて、もう入居しないっていう状態ですね」

テナントの看板は取り外され、店舗だった場所には、営業中に使われていただろうハンガーラックなどが残されたままで、客室から運ばれた空気清浄機などが保管されていました。年間250件あったというブライダルですが…
上野裕二 総括支配人
「年間に何件、ホテルで結婚式を挙げている人がいるかを相手(テナント業者)に提示しないと入ってもらえないですね」

結婚式のあり方も新型コロナによる新しい生活様式の浸透で、招待客を減らしたり親族での食事会などに変化。ブライダルは随時、行っていないと予約がなかなか入らないそうで当面は厳しい営業となりそうです。
上野裕二 総括支配人
「毎食、朝と昼と夜にみなさんの食事を提供していた場所です」

療養患者は、ここで弁当を受け取り、各自、部屋で食事をとっていたそうです。
客室フロアでは、マットレスやバスルームのカーテンなど、営業再開に向けて撤去・入替作業が、行われました。

作業から1か月後には、ここが療養施設として使われていたのがウソのように、日常に戻った客室に一変していました。
