妹の診断は…要因は家庭内での感染か

藤沢医師
「赤いブツブツがありますね…姉と同じヘルパンギーナですね」

口の中に発疹が…

結局、妹も家庭内感染によるヘルパンギーナと診断されました。藤澤医師は「唾液や便の中にウイルスが出てきますので、そこから感染する飛沫感染。特におむつ交換した後の手洗いとか、あとは食事前の手洗い。あと3歳以上のお子さんだとお手洗いに行った後の手洗いと十分にしていただくと感染予防になると思う」と話します。

そして、ヘルパンギーナには特効薬がありません。病院では、口の中の発疹が痛み脱水症状になることもあるため、十分な水分補給に加え症状が収まるまで4、5日程度、安静に努めるよう求めています。母親は取材に「子どもが日曜日にペットボトルを共有したようで…やっぱりどうしても気をつけてもかかってしまう」と答えます。

藤澤医師
「徹底した感染予防がこのコロナ禍で3年間なされたために、去年おととしと、ほとんどヘルパンギーナという病気が流行らなかった。それによって免疫力が低下してたり、小さいお子さんで、もともと免疫がこのウイルスに対してないということが急増の原因の一つになっている」

症状が悪化するとまれに髄膜炎など重い症状を発することもあるヘルパンギーナ。たかが夏カゼと侮ることなく、基本的な感染予防の徹底が求められます。取材した金沢市内の小児科医院で、5月から8月までのヘルパンギーナの患者数です。

取材した病院では…

新型コロナウイルスのまん延で感染対策が広がったこともあり、おととしと去年はひと桁だった感染者が、今年は6月27日までで既に82人となっています。

主な症状

主な症状は急な発熱と喉の奥の小さな水膨れです。藤澤医師によりますと、7月まで感染が広がった後、例年通りなら8月のお盆前には収束するだろうとみています。また、手足口病も増加する可能性もあるため、重ねて注意を呼びかけています。

石川県内の感染状況は警報レベルでは無いとはいえ、幼児を預かるこども園では全国的な感染の広がりに警戒感を強めていました。