“30年越しの夢”を叶えるために踏み出した一歩
教育現場に新しい風を吹き込むペーパーティーチャーたち。30年越しの夢を叶えるため動き出したペーパーティーチャーもいます。
滋賀県長浜市の中川有紀さん(51)が中学・高校の国語教師の免許を取得した約30年前、免許を持っていても先生になれるのは一握り。手が届かない職業でした。
(中川有紀さん)
「倍率が80倍とかって言われてたので、もう絶対受からへんと思っていた。(Q教員採用試験の結果は?)落ちました。勉強不足だったなと思っています。就職氷河期だからとかじゃなくて、自分が勉強不足だったと、あの時は本当に思いました」
結婚して3人の子どもを育てる中でも、先生の仕事への憧れが消えることはありませんでした。
塾講師、小学校での読み聞かせボランティア、図書館の司書…。様々な形で子どもたちと関わってきましたが、忘れられない思い出があります。小学1年生をサポートする支援員として1年間だけ学校で働いたことです。
(中川有紀さん)
「『先生』と呼ばれたのもすごく感動的でした、自分の中では。1年間ただの1日たりとも『行きたくない』と思った日はないというくらい本当に楽しかったです」
子どもたちも手を離れ、この先の人生を考えた時、教育現場でペーパーティーチャーが必要とされていることを知りました。「先生になりたい」。30年越しの夢を叶えるため講師の登録をしました。
家族も応援「いい先生になると思う」
家族の反応は…。
(中川さんの長女・菜摘さん 大学4年)
「誠心誠意を持って本気でぶつかっていく先生になるんじゃないかなって、子どもと。いい先生になるんじゃないかなと思っています」
大学時代から連れ添う夫の忠嗣さん(53)は、いろいろなことに挑戦する妻の姿を見てきました。
(中川さんの夫 忠嗣さん)
「経験があるんで、子育てとか学校、教育に対しての。だからそれがプラスになってもし教壇にたてることがあれば、生徒にすごく有意義というか、いい先生になれるのかなと」
(中川有紀さん)
「そんなん言わんといて。なれなかったらすごく困るから」