富士山の「世界文化遺産」に登録されてから22日で10年になりました。
山梨県側では7月1日から山開きとなりますが、今年の夏の登山者は大幅に増える見込みで、地元の富士吉田市などは入山規制の要望書を提出しています。

富士山を特別視する日本人のDNA

上村彩子キャスター:
富士山が世界文化遺産に登録されてから10年となりますが、地元は祝賀ムードに包まれています。22日、山梨県の富士吉田市では、10周年を祝うイベントに子どもたちが参加。さらに、記念のラッピング路線バスが運行しています。

昔にさかのぼってみます。
かの徳川家康が、1604年、天下分け目の関ヶ原の戦いに勝利したあと、「富士山 本宮 浅間大社」本殿などを造営しました。

そして1606年には、富士山の8合目以上を、「富士山 本宮 浅間大社の所有地」と定めました。

歴史時代小説家 今村翔吾さん:
僕も、浅間大社で講演させてもらったことがありますけど、感慨深かったですね。家康のことがちらつくというか。もっと前から、やっぱり日本人にとっての富士山って、特別なものですよね。

井上貴博キャスター:
恐れられてもいるし、信仰の対象でもあるし。

歴史時代小説家 今村翔吾さん:
江戸時代くらいは、見に行けるだけでもありがたくて、九州に生まれた人は、生涯見ることなく、人生を終えていたわけですし。織田信長も、亡くなる1か月くらい前までは、多分見ていないはずです、近くでは。

ホラン千秋キャスター:
何度見ても「富士山だ!うわー」という気持ちになるのは、おそらく昔から日本人の中に息づくDNAみたいなものがあるのでしょうね。

井上キャスター:
刷り込まれてますよね。第二次世界大戦のとき、アメリカ軍は、あの富士山を何とかしよう、と本気で会議したと言いますよね。それで日本人の精神性を打ち崩そうと。