旧優生保護法のもと、障害者に対して強制的な不妊手術が行われていた問題で、全国で2万4993人、富山県内でも302人が不妊手術を強いられていたことがわかりました。被害の実態解明を求めていた女性は、今もある差別的な思想をなくすため、ともに向き合ってほしいと訴えてます。
夫 和雄さん:「妊娠したんじゃないかって産婦人科行ったら、何も言わずに『注射打とう』とか言われたんやろ?」
河上千鶴子さん:「逃げ帰ってきた」


生後まもなく脳性まひとなった河上千鶴子さん。妊娠の兆候で産婦人科を訪れた際、2度も中絶させられそうになった経験があります。

河上千鶴子さん:「子どもを産んでも育てられんやろというのが一番先に来てしまう」
河上さんは、若い頃から障害者の権利を訴える活動を続けていて、夫の和雄さんとは、20代の頃、出会いました。

夫 和雄さん(2018年取材):「うちらとしては子どもができたら反対せんだろうというある種の策略があって、できちゃった結婚にしちゃった」
新たな命を授かった河上さんに産婦人科医がかけたのはこんな言葉でした。

河上千鶴子さん:「産まれてもいい子はできない」
