長崎住吉郵便局の元局長が架空の貯金話をかたって総額16億円以上をだまし取ったとされる事件の裁判で、26日、被告人質問が行われました。
元局長は法廷で「自転車操業でどうしようもなくなり」詐欺を繰り返したと動機を語りました。

弁護士「詐欺をするようになったきっかけは?」
上田 純一被告「30数年前、客や知人から金を預かってくれんかと言われ、そのうち向こうも信用してくれて、ついつい手を付けてしまいました」
濃紺のスーツに白いワイシャツ姿で出廷した長崎住吉郵便局の元局長、上田純一被告。
2014年から7年にわたり、知人ら29人に架空の貯金話を持ち掛け、総額4億3千万円あまりをだまし取った詐欺の罪に問われています。

上田被告は、だまし取った金をゴルフや飲食などの遊興費のほか、車や住宅の購入にも充てていました。
しかし、被害者から『貯金を解約する』と言われた際に、詐欺であることが分からないよう預かった金を返済するため、新たに詐欺を繰り返すという”自転車操業”に陥り、去年1月、警察に自首しました。