「一時期、病んでいた」
石井:そして錦織選手、気になるのは怪我の具合ですけども、いかがですか?
錦織:
ちょっとずつは打てるようにはなってきているので、ただ足首が治りかけではあるので、まだ動けてはいないですけど、ちょっとずつは動けてはいるかなと思います。(※取材当時)
石井:今一番の不安は足首?
錦織:
そうですね。(左足)股関節の手術を2月(1月末)にして、それは治って、治りかけのときにプレーしてたらこっち(右足)を捻挫してしまって。古傷がいくつもあってそれが悪さをしているような感じなので、もうちょっとで戻れるのかなという雰囲気はあります。

石井:
2022年はご自身の成長だったり、どんな年でしたか?
錦織:
我慢の1年でしたね。なかなかプレーが思うようにできなかったので、練習さえも思うようにできなかったので、時間はかかると思いますけど、早く戻って、トップレベルに戻ってきたいなと思います。
石井:
引退がチラついたっていうタイミングがあったと思うんですけど、その気持ちを乗り越えて自分の成長、いかがでしょうか。
錦織:
今はだいぶ安定していますね、心の面では。一時期、病んでいたというか、なかなか怪我で練習すらできないときはやっぱり辛かったですけど、身体も治りつつあるので、前向きにはなっています。
石井:
ジュニアの選手たちと接したことでご自身の感情の変化だったりとか、気持ちの部分の高まりなど、そういう部分はいかがですか?
錦織:
うまくつなげたいですけどね。自分のできることは日々努力して、たまに息抜きではないですけど、子どもの頑張っている姿を見るのは、とても楽しいですし、嬉しいですし。またここからトップ選手が出るって思うだけでも楽しいので、それがこの2日間できて良かったです。
石井:長期的な目線での次世代育成はどういうふうに描いていますか?
錦織:
自分のテニス人生が長いわけでもないので。10年はさすがにやらないと思うので、その中で自分が少しずつ若い世代にバトンを渡していく意味でも、何か少しずつ与えていかないといけないし、いろんなことを自分も若いころにしてもらっているので、テニス界に、特に日本のテニス界に少しずつでも返していけたらと思います。こうやって子どもたちと一緒にやるのも結構好きだとは思うので、なるべく長い付き合いで彼らを見ていって成長に少しでも役立ちたいと思います。