想像を絶する苦痛、それでも笑顔を絶やさない

夕方、航大君が保育園から戻るとお風呂の時間です。
(航大君の父・廣田裕翼さん)
「(Qこれは?)塩です。ここ(容器)に、ここまで中にお湯を入れて、だいたい生理食塩水と同じ塩分濃度になるので、これにお湯をためてあっち(リビング)で洗います」
航大君が入ってもしみないよう、塩をお湯に入れ、体の塩分と同じ濃度にして、少しでも痛みを和らげるようにします。それでも痛みは避けられず、航大君が泣くこともあるのです。体をきれいにした後は、また朝と同じように新たな水ぶくれを根気よく針で潰す作業をします。
(航大君の父・廣田裕翼さん)
「たぶん、想像もできない痛さなんでしょうね。足の裏やつま先にできる、航大が痛がる傷は」
そうしているうちに母親の陽子さんが帰宅。両親が、朝と同じ要領で航大君の全身にガーゼを貼っていきます。食事も、口の中を傷つけるので固いものは食べられません。柔らかく作り、細切れにしています。こうした日常が毎日続きますが、両親の救いは航大君の笑顔です。