近代建築の巨匠が設計「建物も作品のひとつ」
建物を設計したのは、近代建築の巨匠・前川國男。東京文化会館や東京都美術館などを手掛けたことで知られ、宮城県美術館も意匠を凝らした作品のひとつです。この美術館の改修にあたって、現地存続を求めて活動してきた市民団体のメンバーらは展示作品だけでなく、建物そのものも非常に魅力的だと言います。

宮城県美術館の百年存続を願う市民ネットワーク 佐藤奈緒子さん:
「(床のタイルは)フラットなものと刻んであるものを使いながら、道が長いんですけども導かれるような感じでタイルに沿って連れてって行ってくれる、気持ちを盛り立たせてくれる」
また、美術館の外壁には「切り込み」のような隙間が。これによってある効果が生まれているといいます。
宮城県美術館の百年存続を願う市民ネットワーク 西大立目祥子さん:
「ここ空気の層ができて建物の外側を空気が守っていて、夏の暑さ冬の寒さとかに対する緩衝のような役割をしている」

隙間があることで空気の層が生まれ、建物の温度を一定に保ち「省エネ」にもなっている外壁。一枚一枚、少しずつ色が異なる唐津焼きのタイルが独特の風合いを生み出しています。