自衛官候補生の男が隊員3人を銃撃した事件。男は男性教官を狙い、ほかの2人は巻き込まれたと供述しているとみられることが分かりました。
何が?候補生「教官狙った」

加藤シルビアキャスター:
6月14日、殺人未遂の疑いで逮捕された18歳の自衛官候補生の供述です。捜査関係者によりますと「52歳の教官(菊松安親さん)を狙った。25歳の隊員(八代航佑さん)については殺すつもりはなかった」としています。
これを聞くと、教官と候補生の関係性が気になるところですが、まずは自衛官候補生について見ていきたいと思います。

自衛官候補生とは、2010年度からはじまった採用区分で自衛官になるため、約3か月基礎的な訓練を受ける隊員のことです。
逮捕された自衛官候補生は
・4月に入隊し、いまは訓練期間
・6月末に訓練を終了する予定で、その後自衛官になる予定でした。
訓練期間中には、銃やリュックを背負って10キロ行進や、射撃訓練などがあります。

元陸上自衛隊陸将の山口昇氏によると「候補生は肉体的・精神的にも厳しい期間であり、教官からすると、辞めてしまわないように信頼関係を深める期間」一般的にはこのような関係性にあるということです。もちろん、甘やかすわけではありませんが、強い叱責などは、まだなんじゃないかと指摘しています。
日比麻音子キャスター:
この事件については、明らかになればなるほど衝撃が深まるばかりです。訓練というのは技術だけではなくて、心も鍛える場所のはずですよね。一体なぜなのか、本当にわからないことが多いですが、どのように受け止めますか。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:
武器を扱えますので、二重三重の安全対策は講じられていますが、結局それが破られてしまってるわけですよね。ですから、そこをもう少し検証して、なぜそういうことが起きたのか、人間関係はどうだったのか、ということを検証する必要があると思います。今、人のなり手がなかなかいないんですよね。そういう問題もだんだんクローズアップされてくると思いますね。
日比キャスター:
防衛力を抜本的に強化しなければならないといった中でのこの事件の影響は避けられないですよね。
星氏:
防衛費は5年間で43兆円と、ものすごく増やすんですけど、肝心の現場を支える自衛官が足りないという現状は改善されてないということはあると思います。