古代のロマンを感じさせる話題です。
山口県下松市の天王森古墳から出土した埴輪2点が復元されました。
県内で初めて見つかった埴輪もお披露目です。
記者「およそ1500年の時を越え、復元されたこちらの埴輪。大きさもかなりあるんですが、このようないい状態で発見されたのは西日本でも珍しいということです」
復元されたのは、「家形埴輪」と「みこ埴輪」です。
おととし、下松市の天王森古墳の発掘調査で、およそ1500年前に作られたとみられる埴輪20体以上が見つかり、市などが復元を進めていました。
県内で初めて見つかった「みこ埴輪」は両手で容器を持つような姿勢をしています。
埴輪研究の第一人者、花園大学の高橋克壽教授によると、葬送儀礼などの時にささげ物を差し出す重要な役割を果たしていたと考えられ、丸い顔の作りなどが近畿地方の埴輪と共通しているということです。
「家形埴輪」は正面と裏面で壁の造りが違っていて、馬小屋ではないかとされています。
花園大学文学部・高橋克壽教授「山口県のこの地方で、これだけの再現性の高い作りの上手な埴輪が生産できたことは、やはり天王森古墳の葬者の力のすごさを見せつけるものと思われます」
復元された埴輪は、来月21日から山口博物館で開かれる「やまぐち大考古博」で展示されます。