冬に流行すると思われているインフルエンザの患者が、山口県内では増加傾向にあります。シーズンが始まった2022年9月から2023年6月7日の累計で、101の就学前施設や学校で発生が確認されていて、休校や学級閉鎖など128の措置が取られています。コロナ禍前と比べると少ないのですが「この時期でも増加傾向にある」ことがポイントです。なぜ今はやっているのか?山口市の小児科医は、感染対策が緩んだことが原因の1つとみています。
県小児科医会の会長を務める田原卓浩院長は、インフルエンザがはやる可能性が高いと以前から指摘していました。

たはらクリニック 田原卓浩院長
「感染防御に関するいろんなことの制限が解除されてきたので、例えばマスクを外す時間が長くなったり、また集団での生活の時間が増えてきたり」
5月の大型連休で、人の移動が活発になったことも原因の1つとみています。山口県健康増進課によりますと、インフルエンザの感染は例年であれば5月以降は落ち着く傾向にあるといいます。しかし、5月1日からの週は67か所の定点把握で101人でしたが、5月29日~6月4日は181人と増加傾向に転じています。ほかにも、RSウイルスや溶連菌などの感染も増えていて田原院長は「このような経験はない」と強調しました。
別の病気で受診の母親
「インフルエンザは心配ですが、マスクをまたするようにして、気をつけていかないといけないなと思います」
対策にワクチンが有効ですが、この時期にはやることを想定していないことから、在庫がない医療機関も多いそうです。
田原院長
「山口県の東部、それから、また西部の下関市、あるいは宇部市そういったところでは患者さんの数が増えているという報告をいただいておりますので、徐々に県内全体に広がってくることは想定せざるをえないかなと思っております」
新型コロナの感染者も増加傾向にあり、コロナ禍で徹底した手洗い、うがい、換気などは忘れてはいけないと強調しました。














