西日本有数のトマトの産地として知られる大分県竹田市で担い手不足などの課題を解消し、生産拡大を目指す大規模農園を取材しました。

若い人ができる農業形態に

トマトがぜい沢に入ったもつ鍋。竹田市内にある飲食店では地元のトマトを使った様々な料理を季節ごとに開発しています。

(陽はまたのぼる竹田本店・本田智之店長)「純粋においしいトマトが産地直送で入る強みがある。生産者の顔が見える商品開発、深みのある商品をつくっていきたい」

トマトへの熱は加工品にも。道の駅で売られていたのはトマトを使ったケチャップ。インターネットでも販売されていますが、いま注文しても8月中旬の出荷予定となる人気ぶりです。

(エム・ナイン 後藤美津子さん)「まずトマトが知れ渡ってくれるとありがたい。それで加工品も売れていくとうれしい」

竹田市は西日本有数のトマトの産地です。農業の産出額はトマトがけん引役となって大分県内の市町村で6年連続のトップを記録。ところが、トマト農家は年々減少し、担い手不足が課題となっています。

この問題に解決策を見い出している農業法人があります。竹田市荻町にある「エコファーム21」。県内最大の3.4ヘクタールの栽培面積で年間600トンものトマトを出荷する大規模農園です。

(エコファーム21・太田修道代表理事)「消費者にいかにおいしいものを提供できるかこだわって作っている」

代表を務める太田修道さん(62)は、25年前まで家族だけでトマトを育てていましたが、生産者の高齢化や天候に左右される状況に危機感を抱いていました。

(エコファーム21・太田修道代表理事)「農業形態の限界を感じた。若い人ができる農業形態に変えていかないとこれから農業はできないと感じていた」