「フレイル」という言葉をご存知でしょうか。「加齢により心身が衰えた状態」のことで、フレイルが進めば介護が必要となってしまいます。この「フレイル」の度合いを情報技術を活用してチェックする実証実験が7日、仙台市内で行われました。

青葉区の集会所で行われたフレイル度チェックの実証実験には、70代から80代の男女9人が参加しました。

参加者は、タブレット端末を使って「階段を手すりや壁をつたわらずに昇れるか」など生活状態や心身の機能に関する25個の質問に回答して、フレイルのリスクを確認しました。参加者はフレイルの度合を知ることで、介護状態にならないよう意識を高めることができるということです。

参加者:
「(フレイルという言葉は)知らなかった。もう少し頑張ろうと思う。体を動かすことね」
「簡単にできました。運動する機会を増やせればと思います」

フレイルとは、加齢により筋力や認知機能など心身の活力が低下している状態のことです。

コロナ禍により、フレイル状態の高齢者の増加が懸念されるため、仙台市は、活動制限解除のタイミングに合わせ、フレイルの予防に力を入れていきたいとしています。

仙台市健康福祉局保健高齢部地域包括ケア推進課 庄司希恵さん:
「みなさん操作も迷いなく、スムーズにされていましたし、出てきた結果について、私はプレフレールなんだな、すこし弱っているんだなと。和気あいあいとしたスタートを切れて、良かったです」

また、7日は講師による軽運動のレッスンも行われ、参加者は、チェックで分かった自身のフレイル度と向き合いながら身体を動かしていました。

仙台市が、去年65歳以上の人を対象に新型コロナによる自粛期間の影響について調査したところ「外出する機会が減少したままとなっている」と答えた人が43%と最も多く「自粛生活で体力の低下を感じている」も3割以上となっています。

こうした結果を受け仙台市は、今回のようなフレイル度チェックを使って、高齢者の健康の維持を支援していきたいということです。