アイガモに雑草や害虫を食べてもらいながらコメを育てる「合鴨農法」。農業にロボットやAIを活用する「スマート農業」では、アイガモもロボットに変身です。このアイガモロボットの実演会が7日岩手県花巻市で行われました。
水田に浮かぶ四角く平らな機械。今年2月に全国で販売が始まった「アイガモロボット」です。羽やくちばしは付いていません。
GPSを使って自動で田んぼ中をくまなく移動していきます。7日は「アイガモロボット」を5月から使用している花巻市の菅原修さんの水田で実演会が開かれ、県内各地のコメ農家などおよそ40人が集まりました。
(農事組合法人みずほ 代表理事 菅原修さん)
「せっせせっせと毎朝5時から夕方6時まで働かせている。文句も言わずに」
菅原さんは4年前から無農薬のコメ作りに取り組んでいます。合鴨農法では、アイガモが雑草を食べますが、アイガモロボットを使った農業では、雑草の成長や発芽を抑える「抑草」を行います。
秘密はロボットの裏側のスクリューにあります。田んぼ中の土を巻き上げて水を濁らせることで太陽の光が水中の雑草に届かなくなり、光合成ができなくなるのです。
(菅原修さん)
「ロボットだと、しかもソーラーだとスイッチ入れただけで勝手に動いて勝手に止まって勝手に除草してくれるという新しいアイテム。すごく良いですね」
(参加した農家)
「高齢化が進んで若い人がいないんですよね。そういう所の労力を代わりにやってもらえるところが魅力的じゃないかなと思います」
先進技術を使った「スマート農法」で実現するユニークな取り組み。今後の広がりが注目されます。