
米龍の店主だった・浦野米子(うらの・よねこ)さん。
1972年の創業から43年間にわたって営業してきましたが、89歳だった2015年に体調を崩して店を休み、そのまま閉店。
米子さんは翌年に亡くなりました。

米子さんの味をつなごうと立ち上がったのが、地元の旅館組合などの有志です。


2017年から年に一度、米子さんの命日に店を復活させ、コロナ禍で去年まで3年間は中止を余儀なくされましたが、きょう、4年ぶりに米龍が帰ってきました。
【調理担当者】「このおいしいラーメンがこのまま継承できないともったいないなと。こうやってまたみんなで作ると思い出せるのでうれしい」

午前11時半にオープンすると、店内はあっという間に満席に。
待ち望んでいた懐かしの味を前に、お客さんたちの間には自然と笑顔が広がっていました。


【お客さんは…】「渋温泉に生まれ育った人間にとってはソウルフード。本当に懐かしい味。一番オリジナルに似た味になったと思って感謝している、最高!」
「うまい! 小学校の時からなので、開店から閉店(の年)まで食べに行った。久しぶりに食べられておいしい。懐かしいです」
「また来年も再来年もやっていただければ。年をとっているけれど、楽しみで、長生きするようにがんばります」

多くの人に長年愛されてきた米龍のとうふラーメンは、それぞれの思い出を振り返る特別な一杯になったようです。
【渋温泉旅館組合 山田和由さん】「(米龍のラーメンは)人柄がラーメンにも出ていた。非常におおらかな感じ。でも、いっぺん食べたら忘れられないクセになる味なので、そういったことは引き継いでいければなと思う。おばちゃん(米子さん)も喜んでいるのではと勝手に思っているので、これからも続けていきたい」
営業時間はきょう(6日)午後9時までで、スープがなくなり次第終了するということです。














