琵琶湖から流れてきた水『カビのようなにおい』
京都からやってくる外来ナマズに悩まされる琵琶湖。さらに、水の「におい」にもある異変が起こっているようです。京都市の蹴上浄水場で話を聞きました。
(京都市上下水道局 圓山貴久浄水係長)
「(Qこの場所は?)滋賀県の琵琶湖から流れてきた水をこちらから水道に引いております。水道水の異臭の原因となりますので、京都市としても苦慮しております」
水道水の99%を琵琶湖の水でまかなっている京都市。一体どういうことなのか。取材班が浄水前の水を嗅いでみると…。
(記者リポート)
「普通の水のにおいにも感じるんですけれども、奥の方に少し生臭いにおいがするかなといったような感じです」
水から漂うのはカビのようなにおい。とても飲めるものではありません。
その原因となっていたのは、プランクトンの一種「フォルミジウム」。カビ臭の原因となる物質を出すものだといいます。京都市では2019年、フォルミジウムが25年ぶりに検出され、去年は水質基準の18倍という高い数値が検出されたのです。
その影響で、水道水の脱臭に使われる活性炭の使用量が急増。費用は3年前の3倍、5億円にも上ります。これは財政難の京都市にとってまさに、弱り目に祟り目です。
(京都市水道局 圓山貴久浄水係長)
「フォルミジウムが正直出てきてほしくはないですが、水質検査の回数を増やすなどして、費用を削減できるところはどんどん削減していきたいと考えております」