任期満了に伴い、6月4日に投票が行われた青森県知事選挙は、無所属の新人で前むつ市長の宮下宗一郎氏(44)が初当選しました。
青森県知事選挙には無所属の新人4人が立候補しましたが、選挙戦は宮下氏と前青森市長・小野寺晃彦氏(47)の事実上の一騎打ちとなりました。小野寺氏は、三村知事や自民党県連所属の国会議員2人の支持を受け、追い上げを図りましたが、及びませんでした。
以下、共同記者会見の質疑応答の全文です。
Q.現在の心境と勝因は?
まず、今の心境ですけれども非常に私自身ですね心が燃えているというかですね、本当に気持ちがたかぶっています。これから青森県の新しいリーダーとして青森県をけん引していく。そして青森県をけん引していくことで、日本をもけん引していくその強い意気込みで今この場に立たせて頂いております。勝因ということの分析は皆さんにお任せしますが、私が徹底してやってきたことは本当に県民の皆様お一人お一人と向き合う向かい合うということにつきます。その展開が、今回の結果に結びついたというふうに私自身は理解しています。
Q. 色々な政策をあげていましたが、まずは何から取り組んでいきたいか
まぁ、全てでしょうね。
全てしっかりと取り組むということが、大切なんだと思います。また本質に迫る野心的な政策もたくさん打ち出しています。所得の向上や合計特殊出生率2を目指すプログラム。さらには医師を充足させて医療・過疎それから医師偏在、これを解消していくプログラムは本県の重要な課題であると共に、なかなか解決できなかった課題でもありますので、しっかりとですね。こうしたことから、まず取り組んでいきたいとも考えています。
Q.県民から何が支持されたと思うか
おそらく県民の皆様は、私自身のこれまでのむつ市長としての実績を見て頂いて、青森県の変革の旗手になれるのではないかと、そういう期待をして頂いたということが一番大きなことだったのではないかと思う。
Q.下北出身初の県知事誕生への所感は
下北初の知事ということですが、それは結果でありまして、私自身はこれから40市町村全ての皆様のために、40市町村の全ての地域のためにしっかりと頑張って参りたいと考えています。
Q.今回、保守分裂の選挙となったが、今後の議会対応や市町村連携など始まると思うがそこへの思いや考えは
保守分裂ということについては、私が論じる所ではないというふうに理解しています。
Q.別の候補の支援をされた方も多くいらっしゃいますが、そういった皆さんとの向き合い方はどのように考えていらっしゃいますか?
それはそういう対応をとった皆さんのほうが、まずは考えるべきだというふうに
理解しています。
Q.ご自身からのなにかアクションはあるか
特にないです。
Q.若い世代の支持が多かったと思われますが、そのあたりは結果につながったと思うか。自身の思いは
この選挙戦というか、この17日間を通じて、私は本当に見たことのない景色を見続けて来ました。街頭演説にお子様連れの若い夫婦が来るということは、経験したことがありません。そして、妊娠中のお母さんが大きなおなかを抱えて聴きに来てくれたり、あるいは生まれたての赤ちゃんと一緒に聴きに来てくれて「抱っこしてください」とか言われたり、そういったことは、少し経験がないです。自分自身の選挙だけではなくて、あらゆる選挙の応援に行ってますが、見たことのない景色を
見せて頂きました。これが、どのような結果につながったかということについては、今私この時点ですね、得票数を確認しておりません。また投票率がどうなったかということも確認しておりませんので、これをしっかりと確認したのちに分析をさせて頂きたいと考えています。
Q.政党は関係なく県民一人ひとりにお手伝いしてもらっているというご所感を述べられていましたが、今後の県政運営でもそのスタンスを貫きますか
新しい選挙スタイルで勝ち上がったと思うんです。ですから、これからも新しい政治スタイルになりますし新しい県政のスタイルになっていくんだと思います。皆さん自身も、まだこのスタイルに慣れていないので「どうなるんでしょうか?」という問いかけだと思うんですが、これは、議会のことは議会の皆さんに考えて頂くことだというふうに思っています。
Q。今、選挙戦を終えられて歴史的な選挙を振り返っていただきたい
やっぱりそういう意味では非常にですね、今までにない戦い方ができたなというふうに思います。組織に頼ることなくというよりは、頼っている部分も。頼っている
部分というのはですね、二重三重に色々なことをしてきたと思うんです。自分自身の活動量は圧倒的だったと思いますし、県民の皆様とのふれあいや対話の機会や、あるいはそのコミュニケーションの量というのは自分でもよくここまでやったなというくらいにはできたと思います。ただ一方で次々と志を同じくする党派を超えた政治家の皆さんに、この戦いに参画して頂きました。ですからその過程のなかでは、皆さんの組織というか後援会に頼ることもありましたし、その後援会の皆さんがさらに活動を広げてくれたということもあり、大きな勝因の一つになったかなというふうに私自身今は分析しています。
Q.宮下氏の目指す新しいリーダー像を教えて下さい
常に自分から県民の皆様の前に飛び込んでいって不安や悩みを、手を差し伸べて聴いて、そして希望をしっかりと叶えていくというようなリーダー像が求められていると思います。やっぱりキーワードは「聴く」ということだと思います。しっかりと県民の皆様、県内の企業や事業をやっている皆様、県内の40市町村の意見、これをしっかり聴いてですね、 それを政策に鏡のように反映させていくということが、これからの「青森新時代」にふさわしい県政だというふうに私はずっと訴えて参りました。
Q.どんな「青森新時代」にしたいですか
若い人たちがあふれて、若い人たちが戻ってくる。そういう青森県にしたいということと。それか全ての高齢者も含めて全ての皆さんが幸せで健康で長生きできる、そんな青森県にしていきたいと思います。これに連なる政策をおそらく数百あるというふうに思いますが、それをコツコツ実現して、この青森県の未来像をしっかりと達成していきたいと考えています。
Q.もし推薦を得られていたら今回のような草の根選挙にはならなかったと思うか
そんなことは多分なくて、私がやろうとしていること・いたことは当初から言っている通り県民主体の政治県民が主役になる政治を実現したいということで立ち上がりましたので、そのための選挙ということであれば、組織から応援を頂いたとしても同じような展開をしていたというふうに私自身は考えています。
Q.出馬表明の時点から草の根で県民一人ひとりを相手にして戦っていくということを描いていたのか
政党に向き合うのか、県民に向き合うのかという選択があるとすれば、私は県民の皆様に向き合って選挙もし、政治もし、県政を運営していきたいと。その意思は当初立候補した時から変わるところはありません。
Q.いま語られた政治姿勢で参考にしている政治家はいるか
参考にしている政治家というよりは、むつ市政を8年8か月経営してきて学んだこと、そのものだと思います。常に市民の皆様の暮らしに向き合って、いつも近くにいるような存在であり、そしていつも何か気持ちを代弁している。代弁というか代わりに伝えているというような市長でありたいと思い、そうであったというふうに思います。おそらくだからこそ、知事選の史上最多投票率になっていると思うし、得票数は分かりませんけれども、むつ市の期日前の投票率とか今の投票率というのは私自身の大きな励みになっています。
Q.プレッシャーや、どのように若さを県政に生かしていくか思いはありますか
プレッシャーはまったくないですね。プレッシャーはまったくなくてむしろ本当に今は責任の重さを感じていて。ただもう気持ちが本当に燃えているので、明日からやりたいなという気持ちでおります。