鳥取県の観光遊覧船業者に義援金が送られました。
その理由は、思わぬ風評被害。
知床半島沖での沈没事故の影響を受け、予約のキャンセルが相次いだのです。


23日、鳥取砂丘の観光業者からなる団体が、ある業者に、5万円の「義援金」を送りました。

思わぬ風評被害を受けているというこの業者。
鳥取県岩美町で観光船を運航する山陰松島遊覧です。

山陰松島遊覧 川口博樹 社長
「知床半島沖での事故以降、修学旅行含めた団体客とウェブ予約の一般客のキャンセルが300ちょっとくらい出ています」

特に大きな風評被害をうけたのは、書き入れ時のはずのゴールデンウィークです。
知床半島沖で発生した観光船の沈没事故による影響で、キャンセルの連絡が相次ぎました。
コロナ禍前の例年のゴールデンウィークと比較すると、5割ほど客が減ってしまったといいます。

山陰松島遊覧では、これまでも毎日の安全点検や、海の状況が悪ければ運航しないことなどを徹底していて、就航以来、海上の事故は0件です。

知床沖での事故から1か月が経ち、徐々に客足は戻ってきているといいますが、さらにこれからピークを迎える体験観光のシーズン。
鳥取砂丘アクティビティ協会は、ともに鳥取の観光を盛り上げていく仲間として、支援の手を差し伸べました。

鳥取砂丘アクティビティ協会 片岡義夫 代表
「同じ体験観光事業者として、風評被害という僕らにはどうしようもない被害を受けられたので、この後も安全第一で粛々とやっていただきたい、応援していきたいという気持ちです」

山陰松島遊覧 川口博樹 社長
「応援していただけるということで、改めて地域の絆を感じた次第です。本当にありがたいと思います。常日頃から安全には心がけておりますので安心してお客様には乗船いただきたいと思います」