汗をかいて自分のニオイが気になったり、電車の中で他人のニオイが気になったり・・・。
この時期気になる『体臭』の疑問を、皮膚科医に聞きました。

“脱マスク”で「ニオイが気になる」人が増加

マスクを外す機会が増えてきた中、体臭を気にする人が増加しています。

株式会社シービックのアンケートでは・・・
▼自分のニオイが気になる
コロナ禍では39%→現在55%
▼他人のニオイが気になる
コロナ禍で29%→現在54%

半数以上が、「自分のニオイも他人のニオイも気になる」という結果に。

街の人に「人のニオイの感じ方は変わったか」聞いてみると・・・

20代男性(会社員)
めっちゃ気になります。電車で隣の人のニオイが気になるときはよくあります。

20代女性(会社員)
マスクしなくなってから、香水臭さとか、その人の体臭とかが気になることが増えました。マスクのせいだとは思うんですけど、前よりニオイには敏感になりましたね。

40代女性(飲食店経営)
密集したエレベーターの中とかに、生乾きのニオイの人が今日で2回もいたんですよ!

コメンテーター 朝日奈央:
気になりますね。やっぱりどんどん距離も近くなっていますし、「大丈夫かな?」と思ってあえて自分から距離をあけてしゃべってみたりとか。自分自身のニオイってどうなのか、気になりますよね。

汗の専門外来も担当している、皮膚科医の下方征氏に聞きました。

ーー実際に患者さんもニオイを気にされている方はいますか?
渋谷スクランブル皮膚科 下方征院長:

増えています。マスクを外す機会が増えたというのもありますし、今年は「人と人との距離が近くなった4年ぶりの夏」になるんですね。
ご自身のニオイや汗の量を気にされる方は非常に多く、受診される方も多いです。
5月6月で温度が急に上がり、湿気も出始めていますので、ケアが非常に大切な時期です。

汗は元々臭くない 「体臭」のメカニズム

そもそも、なぜ「体臭」が生まれるのでしょうか?

皮膚の表面には細菌が1000種類ほど住んでおり、皮膚の表面の皮脂・垢・汗などを分解して“ニオイ成分”を生んでいます。
汗自体はもともとは「ほぼ無臭」。分解されてニオイが出ているんです。

下方院長:衣服が汗で濡れたままだと菌が活動しやすくなるので、こまめに着替えたり、汗拭きシートで拭き取ったりすることが重要です。

体の中でも、強いニオイを発生しやすい部位は決まっています。脂質を含んだ汗が出る汗腺、「アポクリン線」が多い部分です。
▼胸(乳頭付近)
▼ワキ
▼へそ周り
▼股

この辺りを重点的にケアすることが、体臭予防に効果的です。