静岡県内で着工のメドが立たないリニア中央新幹線について、31日、沿線自治体などによる期成同盟会が総会を開き、静岡県の懸念を共有する意見交換の場を設けることを決めました。

東京都内で開かれた総会には長崎知事をはじめリニア沿線の6つの県の知事らが出席しました。

リニアの工事を巡っては静岡県が大井川の水の量が減少すると指摘して、静岡県内での着工を認めず2027年の開業が困難となっています。

31日の総会では各県の知事から工事の容認を求める声が相次ぎました。

これに対し静岡県の川勝知事はリニア建設は一貫して賛成しているとしましたが、水の問題や残土処理を合理的に解決してほしいと説明し、建設推進派との隔たりは解消されませんでした。

そこで長崎知事の提案で静岡県の懸念を共有するため今後、期成同盟会で意見交換を行う場を設けることになりました。

山梨県 長崎幸太郎知事:
静岡県の懸念はリニア全通に関わる重大な問題。期成同盟会で意見を交わし合う場を設けるべく、まずは事務方で調整を始めることとしてはいかがか。

総会ではJR東海が東京―名古屋間は約7割の用地取得が終了したことを明らかにし、着工を認めない静岡県の考えに沿線知事も問題解消への対応を急いでいます。