北朝鮮“衛星発射”の狙いは?

ホラン千秋キャスター:
様々な見方がある中で、高橋さんは何が打ち上がるものだとご覧になってるでしょうか?

防衛省 防衛研究所 高橋杉雄さん:
基本的に“弾道ミサイル”“人工衛星”に本質的な違いはなくて、途中まで一緒なわけです。上がってその後、大気圏に落ちてくるか、そのまま軌道に乗るかという違いだけなんですね。

今回、北朝鮮はおそらく両方狙っているのではないかと。つまり人工衛星は多分打ち上がるんですよ。衛星を打ち上げるんですけれども、衛星を打ち上げるときにミサイルから正確に切り離さなきゃいけないんですね。その正確に切り離す技術は、実は長距離弾道ミサイルで弾道を下に向かって切り離すのとほぼ基本的に同じ技術で、それを複数切り離すとなると完全に同じになるので、言ってみれば積んでいるものを上に切り離せば人工衛星になり、下に切り離せばミサイルなんですよ。

今回、上に切り離す技術の多分実験をするんですけれども、それに成功すれば下に切り離すこともできる。ですからある種の一石二鳥を狙った発射なのではないかと思います。

ホランキャスター:
1つの打ち上げ実験で2つのことを検証しようとしているということなんですね。実際、衛星を打ち上げたとして、私たちが危惧するべきポイントは何かあるんでしょうか?

防衛省 防衛研究所 高橋杉雄さん:
多段式のロケットなので、例えば第1弾が落ちると北朝鮮が予測している場所があって、落ちる場所には入るべきではないと北朝鮮自身が危ないと通告してきているわけです。もう1つは正確にその場所に収まらない可能性があって、例えば我が国領域に破片が落ちてくる可能性もあると。それに対処するわけですけれども、何か破片を見たとしても絶対に触ってはいけない。ミサイルの燃料は毒物なので、仮に破片を見ても絶対に触ってはいけないということは言えると思います。

ホランキャスター:
どうなるかわからない中で、北朝鮮の動きはアメリカを意識しているとも言われていますし、ジェイソンさんはどうご覧になっていますか?

IT企業役員 お笑いタレント 厚切りジェイソンさん:
しょっちゅういろんな変なことをする国だというような見え方が多いと思いますけど、今回は多分、過去の例を見るとまた何かやってるなという印象を受けますよね。それがどこに向けて、結局何が出来上がるのかは恐れてる人が多いと思いますよね。その緊張感の中でこういうようなことが加速していくと、特にロシアとウクライナの間ではこういう動きも来るのかとか、中国と台湾もあるから、何か世界的に不安になっていくのは嫌ですけどね。

ホランキャスター:
その不安の中で私たちはどう受け止めればいいかですよね。