中国政府は、李尚福国防相とアメリカのオースティン国防長官の会談を拒否したことについて、「アメリカ側が意思疎通に必要な雰囲気を作るべきだ」と主張しました。

アメリカ国防総省は29日、来月2日からシンガポールで開かれるアジア安全保障会議に合わせて、オースティン国防長官と中国の李尚福国防相の会談を要請したところ、中国側が拒否したと発表しました。

これについて、中国政府は。

中国外務省 毛寧 報道官
「アメリカは中国の主権や安全、利益をめぐる懸念を着実に尊重し、直ちに間違ったやり方を正し、誠意を示して、両軍の対話や意思疎通のために必要な雰囲気と条件を作るべきだ」

中国外務省の毛寧報道官は「両軍の対話が困難になっている原因をアメリカ側は知っている」と指摘。アメリカ側が会談に向けて障害を取り除くべきだと主張しました。

トランプ前政権は李国防相を制裁対象にしていて、中国側は対話再開に向けて制裁の解除を求めていますが、バイデン政権は応じない考えを示しています。